2025年10月12日(日)・13日(月・祝)の2日間、和歌山県紀の川市を訪れ、地域の課題であるフードロス問題について学ぶ地域連携活動を実施しました。活動場所は、紀の川市内の果樹農家、JAわかやま(農産物流通センター・めっけもん広場)など、実際に「食」や「農」に関わる現場です。
紀の川市は、桃や柿、いちじくなどの果物の生産が盛んな「フルーツのまち」として知られています。一方で、生産量の多さに伴い、規格外や流通の都合によって廃棄されてしまう果物も多く、フードロスが大きな課題となっています。中高生がこうした社会課題を現場で学び、自分ごととして考える機会として活動をしてきました。今回は、柿の収穫シーズンだったため、柿に焦点をあてた活動になりました。
1日目は、和歌山県にあるまつばら果樹を訪問し、柿の栽培における工夫や、農園が抱える現状の課題についてお話を伺いました。収穫される柿の一方で、見た目などの理由から大量に廃棄されている柿を実際に目にし、生徒たちはフードロスの現実に大きな衝撃を受けました。また、廃棄される柿を活用して和紙を制作する取り組みや、人手不足のためにフードロス削減に向けた商品開発まで手が回らない農家が多いという課題についても学ぶことができました。
続いて訪れたJAわかやまと直売所「めっけもん市場」では、農産物が生産者から消費者のもとへ届けられるまでの流通の仕組みを学びました。そこでは、出荷作業に時間がかかり商品化できない果樹や、売れ残ってしまう商品が発生している現状、さらに売れ残り品の取り扱いや回収ルールが十分に守られていないといった、流通段階におけるフードロスの課題について理解を深めました。今回の見学を通して、生徒たちは農園から直売所に至るまで、さまざまな場面で食品ロスが生じていることを実感しました。
これらの体験をもとに、2日目は、「フードロスを減らすために何ができるのか」「中高生にできる取り組みは何か」をテーマに話し合い、アイデアをまとめていきます。
ここで、参加した生徒の感想を紹介します。
「農園で廃棄される柿を実際に見たことで、見た目が悪いだけで食べられる作物が捨てられている現実に衝撃を受けた。これまで食品ロスは食べ残しの問題だと思っていたが、農家や流通の段階ですでに多く発生していることを学んだ。国の統計には農家での廃棄が含まれていないことや、売り上げや輸送、加工の難しさなど、理想だけでは解決できない現実も知った。一方で、廃棄される柿を和紙に活用したり、売り方や名前を工夫して価値を生み出す取り組みがあることも分かった。食品ロスはさまざまな社会問題が絡み合った複雑な課題だが、現状を知り、自分たちにできる行動を考えることが大切だと感じた。この学びを今後の生活に生かしていきたい。」
大阪府茨木市にある本校では、果樹栽培の現場に触れる機会は多くありません。だからこそ、実際に紀の川市を訪れ、見て、聞いて、感じる学びは、生徒にとって貴重な経験となりました。今回の活動で得た学びや気づきを学校へ持ち帰り、今後の探究活動や地域連携、社会課題に向き合う取り組みに活かしていくことを目指しています。
